この授業では、磁性体の基礎から始め、磁性体が示す電気磁気効果について学びます。電磁気学で学んだように、通常、磁性体に電場を加えても反応しません。誘電体に磁場を加えても同様です。しかし、ある条件を満たす物質の場合、電気と磁気の間に関係性(交差相関物性)が生まれ、磁性体が電場に、誘電体が磁場に応答します。このような、磁性体に電気的な性質が生じる現象について、物質(結晶)が持つ対称性の視点から、量子力学を用いて理解してゆきます。授業の最後では、具体的な物質の例を通じて、対称性に基づいた電気磁気効果を学びます。